
出発する前からソウルのインチェン空港での乗換えが不安だった。
飛行機が遅れたらどうしよう?広い空港で迷ったらどうしよう?等々不実な事態ばかり思い巡らせては不安に駆られていた。
しかし、インチェン空港が近づいたときスチュワーデスから日本語で「乗り換えは37番ゲートですよ」言われ安堵した。もちろん37番ゲートだという事は知っていたが、改めてそう言われるとなぜか安心するものだ。
37番ゲートに向かう途中、案内所らしき所があったので念のため「Where's the 37thGate?」と聞いてみた。すると、見目麗しくない案内嬢が無愛想な表情でニコリともせず、アゴでしゃくるように真っ直ぐ行けと指示するではないか!日本では考えられない接遇態度に唖然。
矢張り日本人は嫌われているのか?折角あの優しいスチュワーデスで韓国人に対して好印象を持ったのに、これで帳消しだ!
それはさておき、乗継までたっぷり時間があったので空港内をぶらつくことにした。
一時間ほど歩いただろうか、疲れたので休む事にした。するとオニヨメが「のどが渇いた。何か飲みたい」と言い出した。
ウォンを持っていなかったので「ウォンがなから買えないよ。我慢しよう」と言った。しかしオニヨメは「まだまだ時間があるし。我慢できない。何とかなる」と言い残すと再び人ごみの中に入っていった。
それから10分後、オニヨメはジュースを手にして意気揚々と戻ってきた。
聞けば、1万円札を出して買おうとしたが断られたので、「ウォン、チェンジ」と言ったら両替所を教えてくれたらしい。
かくして無事乗り換えに成功し、約1時間遅れでスワナプーム空港(バンコクの新しい空港)に到着した。
入国審査は至って簡単だった。たまたま並んだ列の審査官が、キリッとした顔の冷たい感じの女性だったので何となく嫌だなと思っていたが、パスポートと私の顔をチラッと見ただけで、無言のまま手で通るよう指示した。
預けた手荷物についても、引換券の提示すら求められなかった。
空港には次男が迎えに来ていた。
(続く)
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