データーだと、1月3日にニセコを離れてから、約280センチ雪が降っていますので、途中落ちていなければ、屋根には1メートル以上雪があるはずです。
とすると、屋根全体の雪の重さは約50トンにも達します。
(締まり雪比重を0.5、屋根100平米、積雪1m)
2000CCクラスの乗用車30台以上です。それが屋根に乗った状態ですよ。家が潰れないのが不思議な気がします。もし、地震が起きたら一発で倒壊することでしょう。一刻も早く下ろす必要があります。
夜の11時に札幌を出発し、深夜1時半前に着きました。
暖冬の所為か、道路はほとんど乾燥していました。
着いたとき室温は−1.1℃、天井裏は−3.4度、外気温は−8.0℃。 水廻りは異状なし。
コートを着たまま、震えながらボイラー薪ストーブに点火。
1時間で室温が20℃近くまで上がりましたが、家全体は冷えたままです。その後、風呂に入って寝ましたが、翌日(実際はその日)の作業のため、ボイラーの温度を上げ、薪ストーブに大量の薪を入れ、朝まで火が消えないようにしました。
朝9時過ぎに起床。晴れ。気温も高くなりそうです。
この屋根の雪を落とすわけです。積雪は軒部分が約1.2メートル、屋根の上部が約0.7メートルほどです。

まず、屋根上部の雪庇を、

@このようにカットします。

次に、A軒先から大きくせり出している雪を切り落とし、B屋根の背骨(尾根)部分に切れ目をいれ、雪を左右に分断します。
私の経験から、@、A、Bはいずれも不可欠の事前準備だと思います。
今回は長男が手伝ってくれたので2時間ほどで終わりましたが、一人だったら5時間はかかります。
これで準備完了。後は天井裏に暖気を送るだけです。

雪が落下する部分の雪が少ないのは、雪を落とす為、予め排雪しておいたからです。
12時15分、天井裏への暖気通風開始。天井裏の強力除湿機ON。
天井裏の温度5.2℃、外気温2.0℃、薄曇、微風。
天井上部の温度43℃。
従来いろんな方法を試してきましたが、最初のころは雪が落ち始めるまで48時間もかかりました。その後色々と改良?を重ね(当ブログ、雪の国からを参照してください)、2年前には12時間まで短縮する事ができました。
今年、更なる改良を加えましたので、果たして上手くいくかどうか興味半分、不安半分でした。
ところが、今回は通風開始からわずか1時間で天井裏の温度が14.5度まで上昇し、南側の屋根の雪が動き始めたではありませんか。
1時間半後、ついに南側の一部が落下し始めました。そのとき天井裏の温度は17.2℃でした。
屋根の背骨部分の切れが拡大しています。

落ちるぞ!

大きい雪塊が落ちる様は見ごたえがあります。

かくして通風開始から2時間で南側半分は全て落下しました。北側半分も動き始めています。

これなら大丈夫だ。そう確信できましたので、二十数キロ離れた坂本公園まで甘露水を汲みに行き、夕食の買い物をしました。 3時間後に帰ったときは北側も全部落下していました。

落下した雪が土台の上まで達しています。もし排雪をしなかったら、窓が埋もれてしまいますし、落ち切れなかった雪で軒が折れることもあります。(当ブログ「雪の国から...その11〜12」を参照)
天井裏への送風を中止。除湿機はその後もつけたままです。
2時間ほどで天井裏の温度、湿度とも送風開始時に戻りますので除湿機を止めます。今回は7時間で1.1L水が溜まりました。送風時間が長くなればそれだけ天井裏に上る湿気が増えますので、短時間で終わるほどいいと思います。
ところが、その夜また雪が降り、朝にはこうなっていました。

しかし、これから降る雪は量が知れていますし、気温が上がれば自然に落下することもありますので、わざわざ落とさなくても大丈夫だと思います。
今回は予想以上に成功裏に終わりました。しかし、その原因は新方式の効果だけではなく、気象条件にも恵まれていたと思います。
デッキバラバラ事件(当ブログ「雪の国から...その13」の翌年、私なりに智恵を絞った雪を落とすユニークな方法をトライしています。本来はそれを先に書くべきでした。
順序が逆になりましたが、いずれ折を見てそれについても触れたいと思います。
なお、今回の改良点については、別の機会に詳しく説明します。
1150
今日の白血球の数値です。かなり減っていますが、医者によれば想定内らしく「白血球を増やす治療」が始まったそうです。
「あれが食べたい、これが食べたい」と要求が増えています。食欲が出てきた事はいいことです。
しかし、味覚が戻ったとはいいながら、食の好みが大きく変わっています。
もしよろしかったら、左欄外の人気ブログランキングをクリック願います。
【関連する記事】